イタリアを観光する際、チップは必要なのか不要なのか、気になりますよね。
そこで、今回は、イタリアでのホテルのベットメイキングやレストランでのチップの必要性、並びに渡し方などを解説していきます。
最初に、結論から申し上げますと、「イタリアでチップは義務ではありません」ので、チップを渡さなくでも問題ありません。
私はイタリアの3都市に住んできましたが、どの都市でもチップを渡した経験はありません。
ただ、観光客の場合は、場所によっては求められる場合があります。
【この記事で分かる事】
- イタリアのチップ文化について
- イタリアでのチップは必要なのか
- イタリアのチップの相場
- チップが必要な場合
イタリアでチップは必要?不要?
先に書いた通り、イタリアでチップは義務ではありません。
ただし、観光地では、外国人観光客からチップを貰えることを期待している事があります。
ヨーロッパの国では、チップの文化がある国もあるため、イタリアでも観光客が多く訪れる街では、チップを渡した方が好印象になる事があります。
ただ、何度も言いますが、チップは義務ではありませんので、渡さなくても問題ありません。
私の夫が学生時代、ローマのレストランでアルバイトをしていた際は、「外国人観光客は、チップを置いて行ってくれる」事が多かったそうです。
でも、「日本人はほぼチップを置いていかない」というのは、周知の事で分かっていたようです。
ヨーロッパの国の観光客は、時間通りに来ないけどチップをくれる。
日本人は、時間通りに来るけどチップはくれない。
ざっくりこんな印象だったそうです。
どちらが良いというより、習慣の違いなんだ程度の印象との事ですので、日本人に対して、チップがないからダメという気持ちは抱かなかったそうです。
イタリアのチップの相場のまとめ
イタリアのチップは義務ではない物の、一応チップのおおよその相場をご紹介しておきます。
チップを払いたい、ちょっと不安と思う方は目安にしてみてください。
場所 | チップの必要性 | 相場 | 渡し方 |
レストラン | 必要(場所による) | 数ユーロから、最大総額の10% | テーブルに置く or テーブル担当に渡す |
バー | 不要 | 払うとしたら、最大20セント | チップ箱に入れる or キャッシュトレー(カルトン)に置く |
軽食、アプレティーヴォ | 場合によっては必要 | €1,2 から、最大総額の10% | テーブルに置く or テーブル担当に渡す |
タクシー | 不要(場合による) | 料金切り上げ | お釣りを要らないと言う or チップ代を現金で渡す |
無料ツアーガイドさん | 必要 | 気持ち | 最後に現金で渡す |
有料ツアーガイドさん | 個人で活動しているツアーガイドさんの場合のみ必要 | €5からツアー料金の 5 ~ 10% まで | 最後に現金で渡す |
ホテルポーター | 必要 | 1バッグあたり €1、通常は最大 €5 | 現金 |
ホテルハウスキーパー | 不要だが、長期滞在の場合は必要 | 1日あたり€1 | 最終日に直接渡す or 最終日に受付に渡す |
イタリアではチップを要求されることがある⁈
チップ文化はないものの、観光地など一部の場所や人からは、チップを要求されることがあります。
どのような場所や人から要求されることがあるか、見ていきましょう。
イタリアのホテルでチップが必要な場合
ホテルのポーターさん
私がイタリアに住む前に、ベネチアを観光した際、ホテルのポーターさんからチップを要求されたことがあります。
ポーターさんとは、荷物を部屋まで運んでくれる人です。
「別に頼んでいないのに…」と思ったりもしますが、ちょっと高めのホテルでは、ポーターさんが荷物を運んでくれます。
私の場合は、部屋まで荷物を運び終わった後、ポーターさんは、無言で手を出してドアの所に立っていました。
決して「チップをくれ」とは言っていませんが、手を出して立たれていたら渡さないといけない状況ですよね。
この時、正直「まじか…」と思いました。
ただ、ポーターさんへのチップは1人€1程度で、イタリアでは最近チップの上限は€5程度です。
最大でも€5(650円程度)ですので、まぁ許容の範囲内ですよね。
ただ、問題は、細かいお金を持っていなかった時です。
実際に、私が友人と旅行中に、全く細かいお金がない時があり、その時は、きちんとその旨を伝え、日本のお菓子をあげました。(それしかあげれる物がありませんでした)
お金じゃないので、ちょっと不満げでしたが、まぁ一応Okでした。
イタリア旅行をする際は、常に細かいお金を持ち歩いておいた方が良いです!
ホテルのベッドメイキング
何となく「枕の下にチップを入れておく」イメージを持っている人もいるかもしれませんが、イタリアでは、これは必要ありません。
数泊の場合、ベッドメイキングのチップは必要ないです。私自身も置いて行った事がありまっせん。
だたし、数週間連続して滞在する場合や、宿泊中、何かいつも以上にお世話になった場合は、気持ちチップとして渡すと良いかと思います。
イタリア人は、夏休み期間中、ビーチ沿いのホテルやアパートに数週間する人が多くいます。
この場合は、最終日にまとめて払う事があるようですが、基本的には、必要ありません。
クローク(荷物を預かってもらう際)
調べてみると、チェックインより早くホテルに到着して、荷物だけ預かってもらいたい時は、チップをあげた方が良いとの情報が見られました。
しかし、私はこれも一度も渡したことがありません。(苦笑)
荷物は大切な物なので、チップを渡して安全を守るという事なのだと思いますが、経験上、荷物は預かってもらえない所もあったり、預かってくれる場合は、きちんと番号札を渡してくれる所もあったりするので、クロークに関しては、実際泊まる、ホテルの対応を見て判断すると良いかと思います。
イタリアのレストランでチップが必要な場合
イタリアには、日本人がイメージするようなレストランの他に、ファストフード店の様なピツェリア(ピザ屋さん)や、軽食やコーヒーのみ置いてあるカフェ、お酒が飲めるバール(バー)がありますが、基本的に、どの場所でもチップは必要ありません。
私は、何度も言いますが(笑)、どこにもチップを置いたことがありません。
ただし、ドレスアップをして行くような高級レストランの場合は、チップを払った方が良いと思われます。
もし、何か特別な事をしてもらったりなど、通常以外のサービスを受けた場合は、チップを渡すと好印象だと思います。
イタリアのタクシーでチップが必要な場合
イタリアでは、日本の様にタクシーを簡単に道で呼べる事は少ないです。
Uberなど事前に予約をして、タクシーが来てくれるという事の方が多いです。
ですので、タクシーの支払いは基本、運転手さんにするのではなく、オンライン決済になりますので、現金ではなくカード払いになります。
ここで、チップが必要な場合があります。
それは、重い荷物を運んでもらった時です。
Uberなどでは、事前に目的地を知らせてあるので、おおよその費用は分かりますが、大きい荷物を持っていた場合(トランクなど)、目的地に着いた後、運転手さんが、請求金にチップをプラスしてくる場合があります。
これは、こちらでは変更はできないので、請求された金額がカードから引き落とされることになります。
このチップ代ですが、運んだ距離・運んだ個数によっても変わってきます。
ただ、中には、直接現金でチップが必要な場合もあるかと思いますので、その際は、1つの荷物に対して€1程度、最大€5程度渡すと良いかと思います。
イタリアのお通し代コペルト(Coperto)
イタリアのレストランに行くと、時々コペルト(coperto)とレシートに書いてあることがあります。
レストランによっては、席に着くと、パン(切ったバケット)を持ってきてくれることがあり、これが日本で言う、お通しになります。
1人€2、3程度の事が多いようです。
これは、断ることはまずできませんので、美味しく食べましょう!
有料トイレ
これは、チップと少しずれるかもしれませんが、イタリアでは、日本ほどトイレが街にありません。
ローマ・パドバ・ミラノの3都市住んでいますが、どの街でもトイレを見つけるのは、少し大変です。
日本は、すぐにトイレがあって便利ですね。
大きい駅などには、トイレがありますが、使用するのに€1必要だったりします。
また、時々トイレの前に清掃員が立っていたりします。
入る前に、その人にお金を払ってから使用できる所もあります。
いずれにしても、小銭が無いとトイレに行けない事があります。
まとめ
イタリアのでは、チップは義務ではないものの、観光地では、チップを払う人が多い事もあり、チップが必要な場合もあります。
ただ、個人的な感覚としては、イタリア人は、日常チップは払っていません。
私自身も、イタリア国内を観光したり、外食をしたりしていますが、チップは払ったことがありません。
チップを払ったのは、イタリアに住む前の観光客として来た際のみです。
ですので、観光客の場合は、やはりチップが必要になる事が発生するかもしない事を念頭に置いておくと良いかと思います。