今後、ヨーロッパに旅行をする際、欧州渡航情報認証システム (ETIAS)への登録が必要となります。
ちなみに、ETIASは、European Travel Information and Authorization Systemの略です。
ETIASは聞いたことがない人もいると思いますので、現時点で公表されている内容についてご紹介します。
尚、2024年8月現在は、受付開始もされておらず、今後変更点が出てくる可能性もありますので、現時点では参考程度に知ってもらえれば良いかと思います。
【参考文献(英語)】
※最近、偽サイトが出現しているそうです。公式サイトは、「europa.eu ドメイン」が含まれておりますので、ご自身が閲覧しているサイトにあるかどうか確認してください。
偽サイトから誤って申し込んで、料金をだまし取られる可能性があります。
この記事で紹介しているサイトは、全て公式サイトですので、ご安心下さい。
【こんな人に読んでもらいたい】
- 今後ヨーロッパ旅行に行く予定の人
- ETIASについて知りたい人
- いつから開始か知りたい人
欧州渡航情報認証システム (ETIAS) とは
ETIASとは、European Travel Information and Authorisation Systemの略で、アメリカ入国に必要なESTAと同様、ヨーロッパの国に入国する際に必要となるものです。
こちらはビザではありません。ヨーロッパ圏内の国に入る入国料です。
対象国の国民や滞在許可証を持っている人は必要にはなりませんが、日本に住んでおり旅行や出張などでヨーロッパを訪れる際は、事前に申請をして€7(日本円で約1000円程度)を支払う必要があります。
18歳~70歳までの人が€7支払い最大3年間有効との事です。
この年齢外の方は、支払いを免除(無料)されます。また、EU市民また EU内を自由に移動する権利を持つ非EU国民の家族も免除されます。
- 有効期限は最長3年間、またはパスポートの有効期限が切れるまでのいずれか早い方です。
- 新しいパスポートを取得した場合は、新しい ETIAS 渡航認証を取得する必要があります。
- 有効期限内は、何度でも入国可能。ただし、連続しての滞在は最大90日まで。
- 18 歳未満または 70 歳以上の申請者は、支払い(€7)は免除されますが、申請は必要になりますので、ご注意下さい。
ETIAS申請方法
申請は、公式ETIASウェブサイトまたは ETIASモバイル アプリケーションのいずれかを使用して、申請書に記入することができます。
2024年8月現在、公式サイトはありますが、まだ受付開始しておりません。
申請に必要なのは下記の通りです。
- 有効なパスポート
- €7の支払いのためのクレジットカード
- オンライン申請のためのインターネットアクセス
インターネットがない人や苦手な人は、誰かに依頼して行う事が可能です。
【申請書に記入する内容】
- 氏名、生年月日、出生地、国籍、自宅住所、両親の名、メールアドレス、電話番号を含む個人情報。
- 旅行書類の詳細
- 教育レベルと現在の職業に関する詳細。
- ETIASが必要な国への渡航と滞在の詳細。
- 有罪判決、戦争または紛争地域への過去の渡航歴、および最近、いずれかの国の領土を離れることを要求する決定を受けたかどうかに関する詳細。
申請には、大抵数分以内、遅くとも96時間以内で終わるそうです。
ただし、一部の申請者は、追加の情報や書類の提出、または各国当局との面接への参加を求められる場合があり、その場合は、30日程度かかる事があるそうです。
もし事前に渡航することが分かっているのであれば、早めに申請を済ませておいた方がいいですね。
申請されているかどうかは、入国時のパスポート検査で調べられることになるそうです。恐らくオンラインでパスポートを照合すれば、申請の有無がすぐに分かることになると思います。
拒否されることはあるの?
申請者が以下の場合、申請は拒否されます。
- 紛失、盗難、不正流用、または無効と報告された渡航文書の使用。
- 安全上の問題、不法移民、または高い伝染病リスクをもたらすと考えられる場合。
- 指定された期限内に追加情報または文書の要求に返答しない、または面接に出席しない場合。
- 以前に入国および滞在を拒否され、関連情報システムに警告が記録されたことがある場合。
申請者が提供するデータ、陳述、または文書の信頼性と真実性に合理的な疑いがある場合にも、申請は拒否されます。
尚、はい。ETIAS申請が拒否された場合、拒否の理由が知らされるそうです。そして、異議申し立てをしたい場合に従うべき手順に関する情報も提供されます。
再度申請を行う事も可能との事です。
ETIASが必要な国
ETIASは、下記の30か国に入国する際必要になります。
- オーストリア
- ベルギー
- ブルガリア
- クロアチア
- キプロス
- チェコ共和国
- デンマーク
- エストニア
- フィンランド
- フランス
- ドイツ
- ギリシャ
- ハンガリー
- アイスランド
- イタリア
- ラトビア
- リヒテンシュタイン
- リトアニア
- ルクセンブルク
- マルタ
- オランダ
- ノルウェー
- ポーランド
- ポルトガル
- ルーマニア
- スロバキア
- スロベニア
- スペイン
- スウェーデン
- スイス
ほとんどのヨーロッパの国で必要になりますね。
ETIAS申請が必要な国
ETIAS(エティアス)は、以下の国と地域のパスポート保有者が申請の対象となります。
日本、韓国、イギリス、アルバニア、アンティグアバーブーダ、アルゼンチン、オーストラリア、バハマ、バルバドス、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブラジル、ブルネイ、カナダ、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ、エルサルバドル、ジョージア、グレナダ、グアテマラ、ホンジュラス、香港、イスラエル、キリバス、マカオ、マレーシア、マーシャル諸島、モーリシャス、メキシコ、ミクロネシア、モルドバ共和国、モンテネグロ、ナウル、ニュージーランド、ニカラグア、北マケドニア、パラオ、パナマ、パラグアイ、ペルー、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、サモア、セルビア、セイシェル、シンガポール、ソロモン諸島、台湾、東ティモール、トンガ、トリニダード・トバゴ、ツバル、ウクライナ、アラブ首長国連邦、アメリカ合衆国、ウルグアイ、バヌアツ、ベネズエラ
※今後変更される可能性はあります。
日本人の方も必要なりますので、2025年以降にヨーロッパに旅行に来る際は、申請を忘れずに行うようにしましょう。
ETIAS導入の目的
導入の目的は、シェンゲン協定国の安全、不法滞在者の減少、伝染病などの回避を観光ビザを必要としない国の人から守る事です。
観光ビザを必要としない国と言うのは、日本やアメリカの様に現在は90日間であれば、パスポートのみで自由に滞在移動できる国の事です。
最後に
今回は2025年から導入が予定されているETIAS(European Travel Information and Authorisation System)についてご紹介しました。
2024年8月現在は、まだ受付開始はされておらず、今後変更になる可能性もあります。
開始時期や金額などに変更がある可能性はありますので、シェンゲン協定国へ旅行や出張の予定がある人は、ちょっと気にしておいておくと良いかと思います。
申請のシステムも英語のみなのか、日本語の対応があるのか、その辺も分かりません。
恐らく旅行会社を通してツアーなどを申し込む際には、旅行会社が代行してくれたりするようになるのかなと思います。
また、詳細事項が発表されたら更新していきます。