お子さんがいらっしゃる方で、これから海外赴任になる方は、児童手当(旧子ども手当)の受給について気になると思います。
海外に行っても続けてもらえたらいいですよね。
そこで今回は、海外在住者が児童手当(旧子ども手当)や出産一時金を貰えるのかについてご紹介します。
【こんな人に読んでもらいたい】
- 海外に行く予定で児童手当の受給を続けたい人
- 海外在住で児童手当を受けれるか知りたい人
- 海外で出産して出産一時金を受け取れるか知りたい人
児童手当と子ども手当の違いは?
結論としては、児童手当と子ども手当は制度の差があるだけで、実質的には同じものです。
呼び方が混乱しますが、平成22年3月までは「児童手当」、平成22年4月からは「子ども手当」、平成24年4月からは新たに「児童手当」に名称を変更されました。
ですので、現在は「児童手当」と呼ばれています。
新しい「児童手当」には、所得制限があり、夫婦どちらかの年間所得が960万円を超える世帯は、1人あたり一律月額5,000円の給付となっています。
海外在住者は児童手当をもらえるの?
結論、原則もらえません。
Q:子どもが海外に住んでいる場合は、その子どもの分の児童手当は受け取れないのですか?
A:原則として、児童が海外に住んでいる場合は、その児童の分の児童手当は原則として支給されません。
参考:こども家庭庁
そもそも、海外に居住する場合は役所で「海外転出届」(目安として1年以上海外に住む方)を出します。そうすると、国民健康は脱退となり、児童手当が支給されなくなります。
「海外転出届」を出さずに出国していますと、ずっと住民税や保険料などを払い続けることなります。
住民票があれば児童手当がもらえる?
児童手当をもらいたいから、海外転出届出さないでおこう、と思った方、そうはいきません。
住民票だけあっても、実際にそこに住んでいないともらえません。
不正な手段で手当を受給した場合は次の事項が生じます
偽りの申告、必要な届出をしないなど、不正な手段で手当を受給した場合は、お支払いした手当を返還していただくとともに、法35条に基づき、3年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられることがあります。
【偽りの申告の例】
- 異性と同居し生計が一緒であるが、申告をせず手当を受給している
(住民票を登録していなくても、実際に生活をともにしている場合も含む) - 児童の父又は母から養育費をもらっているが、申告をしていない
- 住民票の住所に住んでいない など
参考:江戸川区HP
ネット上には、住民票があればもらえる、なんて書いてありますが、不正受給になりかねない行為ですので、ご注意ください。
また、住民票を残しておくという事は、住んでいないのにもかかわらず、住民税や保険料を払い続けなければいいけません。
1年以内の帰国が予定されているのであれば、残したままでもよいですが、1年以上中長期的に海外に住む予定のからは、海外転出届を出したほうがいいです。
住民票を残して、児童手当をもらい続けられたとしても、後で実際は海外に住んでいた事が判明し、受給額の返還をしなければいけないなんて事もあります。
ただし、少し例外がありますので、今回は2点ご紹介します。
両親が海外赴任で子どもは日本にいる場合
この場合、子どもは日本にいるので、受給資格はあります。
両親は日本にいないけど、祖父母と同居している場合もあるかと思います。この場合、「父母指定者」を祖父母にする手続きが必要になりますが、きちんと行えばもらうことができます。
※「父母指定者」として手当を受給するためには、指定された人が児童の住所地の市区町村へ届出をする必要があります。届出の方法などについては、児童の住所地の市区町村へお問い合わせください。
子どもが留学のため海外に住んでいて要件を満たす場合
先ほどもお伝えしたおとり、子どもが海外に住んでいる(日本国内に住所を有しない)場合、その児童の分の手当は原則として支給されません。
ただし、下記の要件に当てはまれば受給資格があります。
手当を受給できる要件(以下の全てを満たすとき)
①日本国内に住所を有しなくなった前日までに日本国内に継続して3年を超えて住所を有していたこと
②教育を受けることを目的として海外に居住し、父母(未成年後見人がいる場合はその未成年後見人)と同居していないこと
③日本国内に住所を有しなくなった日から3年以内であること
※その他、短期間留学していて日本に帰国し、再び3年以内に留学する場合などは、上記の要件を満たしていなくても、手当を受け取れる場合があります。
参考:こども家庭庁
一時帰国で児童手当をもらえる?
海外在住者で、一時帰国する際、数か月程度日本にいる方も少なくはないと思います。
そんな場合は、役所で転入届を出して、国民健康保険証やマイナンバーカードなどを持っておくといいです。
この時、児童手当の申請ができる可能性がありますので、お住いの役所へ聞いてみると良いです。
「住民票の住所に住んでいる事」が受給条件なので、これを満たしていればもらえる可能性が大きいです。
ただ、住民票以外に住所(ホテルなど)にステイする場合は、転入届が受理されるかどうか微妙ですので、一度役所に問い合わせてみると良いです。
役所によって多少対応が異なるようですので、ネットの情報のみで考えないようにしましょう。
出産一時金
こちらも、受給の有無は、国民健康保険に加入しているかどうかです。
日本に住んでいるけど、旅行先の海外で産まれてしまったなどの場合は、必要書類を揃えれば受給可能です。
しかし、海外在住で、住民票を抜いている場合(転出届を出している場合)は、対象外です。
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まとめ
今回は、海外在住者の児童手当(旧子ども手当)の需給の有無についてご紹介しました。
「住民票の住所に住んでいないのにもらっていると、不正受給になりかねない」ので、1年以上海外に住む予定の方は、役所で海外転入届を出すようにしましょう。
一時帰国時や短期の留学など多少例外もありますので、分からない場合は、お住いの役所に問い合わせるようにしてください。
児童手当をもらいたいという親心は分かりますが、ズルをしないようにしましょうね。
私は、イタリアで毎月児童手当をもらっています。
海外でも、児童手当制度を設けている国は多いと思いますので、その国での申請方法も調べておくと良いと思います。