ヨーロッパに留学・ワーホリに来る人は、最初にすることの一つに「銀行口座開設」がありますよね。
ただ、ヨーロッパの銀行の多くは、口座維持費と言って、口座を持っているだけで、毎月もしくは年額手数料がかかります。
全く使わなくても、この手数料はかかってきます。
そこで今回は、口座維持費のかからない「ヨーロッパのオンライン銀行3つ」をご紹介します。
どれも、私自身使用したことがあるor現在も使用している物ですので、リアルな事情をお伝えしていきます。
尚、今回ご紹介するオンライン銀行は、全てIBAN(イギリスswift code)の取得が可能です。
そのため、会社からの給与振り込みや、送金等でも利用できます。
【こんな人に読んでもらいたい】
ヨーロッパへ留学・ワーホリに行く(行っている)人
ヨーロッパの銀行の口座維持費を無くしたい人
少しでも節約したい人
簡単に口座開設したい人
オンライン銀行のメリット&デメリット
日本でも、オンライン銀行を利用していた人は慣れているかもしれませんが、これから始めてオンライン銀行を利用する人は、少し不安に思われる人もいるかと思います。
ですので、まず、オンライン銀行のメリット&デメリットを見て行きましょう。
それを踏まえて銀行口座開設するかしないか検討するようにしてください。
オンライン銀行のメリット
①口座維持費がかからない
②口座開設が簡単(必要書類は基本IDのみでOK)
③アプリで管理できる
「手数料無料&簡単開設」これが、オンライン銀行の大きなメリットになります。
また、口座開設や管理は全てアプリで行えるため、スマホさえあれば、いつでもすぐに開設可能です。
通常の銀行口座を開設する際は、住所証明(公共料金の支払いなど)も必要になりますが、オンライン銀行では、ID(パスポートや滞在許可証など)のみで開設できます。
海外に来て間もない人でも、すぐに開設できるので、とても便利です。
多くのオンライン銀行は、複数のプランを設けており、プランをアップグレードさせれば、月額料金がかかってきます。
その代わり、海外保険がついたり、月の引き下ろし金額が無制限になったりと特典が付いてきます。
ご自身の使用目的に合わせて、利用してみて下さい。
尚、私は今まで無料プランでしか利用していませんが、全く問題ありません。
オンライン銀行のデメリット
①預金の金額に制限がある(銀行によって異なります)
②引き出し金額や回数に制限がある
③支店がないため、全てオンラインで対応
オンライン銀行の無料プランでは、月の引き出し金や回数に制限があります。
銀行によって異なりますが、現金をたくさん使用したい場合、制限がかかって引き下ろせなくなる可能性があります。
ただ、ヨーロッパの国では、デビットカードで概ねどこでも支払いが可能ですので、現金は最低限もっているだけで、十分生活に困りません。
実店舗(支店)が無いため、住所変更・カード紛失・氏名変更等の対応は、自分でサポートセンターに問い合わせるか、アプリ内から必要手続きをする必要があります。
どれも、難しい事ではないので、そんなに困る事はないかと思いますが、不安な方には、オンライン銀行はおすすめしません。
N26
N26 は 2013 年にドイツ・ベルリンにて設立し、古いオンラインバンクの一つです。
ドイツでは、かなり知れ渡っており、その他のヨーロッパの国でも徐々に認知度が上がってきております。
(※2023年6月現在、イギリスでは事業をしておらず、イタリア居住者は新規開設ができませんのでご注意ください)
メリット&デメリット
メリット | |
1 | EUで銀行免許を取得している |
2 | 別の通貨でのカード払いでも手数料無料 |
3 | 旅行保険などの便利な特典を付けることも可能 |
EUで銀行免許を取得している場合、最大€100,000(約14,000,000円)までの貯金が保護されます。
万が一の際でも、安心して使えるのが大きいポイントです。
デメリット | |
1 | ユーロのみにしか対応していない(ポンド不可) |
2 | 電話サポートは無く、アプリのチャットのみ |
N26は、イギリス以外のユーロ圏での利用に適しています。
オンライン銀行ですので、そもそも実店舗はありません。
そのため、何か変更等が生じた際は、オンラインのみの対応であることが多いです。
N26では、アプリ内にチャット機能があり、そこからメッセージを送って対応してもらう流れになりますが、全て英語もしくはヨーロッパ言語のみとなります。
知っておいた方がいいポイント3つ
1.カード発行手数料
バーチャルカードは無料で利用できますが、実物のカードを注文すると、手数料として€10かかります。
口座に€10を入れておけば、自動で引き落としされます。
2.ATM手数料
月3回までなら無料(同じ通貨の場合)。それ以上の場合、€2/回の手数料がかかります。
金額の制限はなく、回数の制限となります。
※オーストリアでは、無制限でATMの引き落とし可能。
3.新規口座開設時の必要条件&書類
①18歳以上であること
②既にN26の口座を持っていない事
③居住国の滞在許可証を持っている事
④自国のID(パスポート等)を持っている事
⑤スマホ並びに利用可能な電話番号を持っている事
アプリでの対応になり、セキュリティのため携帯番号が無いと利用できないようになっています。(セキュリティコードが届きます)
口座を開設したい時は、まず携帯番号の取得をしましょう。
実際に使った感想
私は、ドイツに居た時から、利用している銀行です。
今まで何の問題もなく、他のヨーロッパの国へ旅行したい際も利用でき、大変満足しています。
口座開設は、最初にアプリをスマホにダウンロードして、その後、必要書類の確認のための通話をします。
(5.6年前の話なので、現在は手順が変わっているかもしれません)
通話は英語ですが、ほぼ会話の必要はなく、日本のパスポートを用意して、画面越しに見せればOKです。
パスポート以外でも、滞在国のビザ(滞在許可証)でもOKです。
相手は、パスポートの写真を撮ったり、顔写真を撮ったりしているだけですので、特に質問などはしてきませんので、ご安心ください。
2週間程度で、自宅にカードが郵送されてきます。アプリ内でアクティベイトさせたら、利用可能になります。
それまでは、バーチャルカードが利用できますので、直ぐに必要な場合は、そちらを使ってカード到着を待ってください。
\ドイツに住んでいるなら/
Revolut
Revoultは、2015年にイギリスにて設立され、現在急速に成長しているデジタル銀行の一つです。
アプリは日本語に対応しており、英語が苦手な人でも使えるオンライン銀行です。
口座開設も日本語対応しているの、安心ですね!
メリット&デメリット
メリット | |
1 | 複数の通貨をチャージして保持できる |
2 | 暗号取引、投資などの利用もできる |
3 | 便利な特典を備えたプランあり |
Revoultは、アプリを日本語に変更できるため、暗号通貨や投資なども、日本語ですることができます。
他のオンライン銀行では、できない投資をすることができるので、興味のある人は是非、使ってみて下さい。
デメリット | |
1 | 2023年現在、まだ完全に銀行ではない |
2 | カスタマーサポートが不十分 |
2021年初めには、イギリスの銀行免許とアメリカの銀行認可を申請しましたが、まだ銀行ではないため、預金保護がされません。
ただ、欧州中央銀行からチャレンジャーバンクライセンスを取得しており、徐々に銀行としての役割を果たしつつあります。
カスタマーサポートが不十分であるため、何か起きた際、対応が遅れる可能性があります。
知っておいた方がいいポイント3つ
1.カード発行手数料
カードの発行手数料として、€6.99かかります。2週間程度で自宅へ送られてきます。
2.ATM手数料
月あたり€200/£200までは手数料無料で、それ以降は2%の手数料がかかります。
金額の制限はありますが、回数の制限はありません。
3.新規口座開設時の必要条件&書類
①18歳以上であること
(18歳以下の場合は、保護者のサポートがあれば開設可能。)
②居住国の滞在許可証or自国のID(パスポート等)を持っている事
③スマホ並びに利用可能な電話番号を持っている事
Revoultは、開設時に、滞在許可証・居住国発行のID・自国発行のIDの3種類から選ぶことができます。
いずれかを持っていれば開設できます。
実際に使った感想
現在、イタリアに住んでおり利用しています。
なんの問題もなく利用できていて、嬉しいのはVISAカード機能が付いてくる点です。
他のオンライン銀行では、マスターカードになるのですが、RevoultはVISAカードに対応しているので、ここは個人的におすすめポイントです。
実物カードの郵送も、アプリ内で、いつ届くが事前に通知してくれます。
口座開設時は、身分証明書を写真で送った後、顔写真の撮影がありますので、寝起きなどではしないほうが良いかと思います。
\VISAカードが欲しいなら/
Monese
こちらも2015年にイギリスにて設立され、PayPalアカウントとリンクさせる事ができます。
UR、GBP、RONの3つの通貨に加え、Paypalアカウントもリンクができるので、全てをMonese一つで管理することができます。
メリット&デメリット
メリット | |
1 | どこよりも口座開設がスムーズ |
2 | 追加の特典を備えたプランあり |
Moneseはの口座開設は、かなりスムーズに行えます。
アプリをダウンロードして、身分証明書を1つ準備しておけば、本当に5分程度で完了します。
デメリット | |
1 | 銀行免許を持っていないので、預金補償がない。 |
2 | IBANはベルギーかフランスのみ対応。 |
3 | 最大預金額の限度が低め(英国£40,000、ユーロ圏基本プラン€10,000、プレミアムプラン€50,000 ※フランスは€10,000のまま) |
Moneseは銀行ではなく電子マネー会社であるため、顧客の入金を最大85,000ポンドまで保証する金融サービス補償制度 (FSCS) の対象となっています。
少し残念なのが、IBANはデフォルトがベルギー(BEから始めるもの)になっており、変更はフランスにしかできません。
その他のヨーロッパのIBANには対応していませんので、ご注意ください。
知っておいた方がいいポイント3つ
1.カード発行手数料
カードの発行手数料として、€4.95かかります。2週間程度で自宅へ送られてきます。
2.ATM手数料
月あたり€200/£200までは手数料無料で、世界中のどのATMからでも範囲内の額であれば、無料で引き出せます。限度以上の金額の引き下ろしには、2%の手数料がかかります。
金額の制限はありますが、回数の制限はありません。
3.新規口座開設時の必要条件&書類
①18歳以上であること
②居住国の滞在許可証or自国のID(パスポート等)を持っている事
③スマホ並びに利用可能な電話番号を持っている事
④メールアドレス
身分証明書を写真でアップした後に、顔写真の撮影がありますので、ご注意ください。
実際に使った感想
現在イタリアにおり、こちらのカードも持っています。
問題なく利用できますが、IBANはイタリアに変更はできませんので、あくまでもサブアカウントとして、何かあったときのために、持っています。
\サブカードが欲しいなら/
3つのオンライン銀行のまとめ
下記の表にて、この記事で紹介している3つのオンライン銀行の比較をして、どれがご自身に合っているか、検討してみて下さい。
HP | カード発送手数料 | ATM引き落とし | 限度以上の引き落とし | 利用可能通貨 | 日本語対応 | |
N26 | 公式サイト | € 10 | 月3回まで無料 | €2の手数料 | EUR | |
Revolut | 公式サイト | € 6,99 | 月あたり€200/£200まで無料 | 2%の手数料 | 28通貨に対応(日本円あり) | 〇 |
Monese | 公式サイト | € 4,94 | 月あたり€200/£200まで無料 | 2%の手数料 | EUR、GBP、RON |
※比較表では、スタンダードプラン(基本プラン)を載せています。プランをアップさせるとATMの限度額等緩和される場合があります。ただし、その場合は、月額料金がかかりますので、ご注意ください。