海外に住んでいみたい人は多いはず。
でも、問題になるのがビザですよね。
日本人は、長期的に海外に住む場合は、どの国でも、ビザが必要になります。
ビザの取得には、どの国も条件があり、決して簡単ではありません。
そんな中、アメリカはなんと、毎年永住権の抽選があるんです。
もちろん、当選したらという話になりますが、チャンスはゼロじゃないんです。
そこで、今回は、アメリカのグリーンカード(永住権)の抽選についてご紹介していきます。
【こんな人に読んでもらいたい】
将来、海外に住んでみたい人
アメリカに興味のある人
ビザ問題にぶち当たっている人
アメリカ永住権抽選プログラム|DVプログラムとは
皆さんは、アメリカの永住権の抽選プログラム(DVプログラム)についてご存知だったでしょうか。
知らない人も多いと思いますので、簡単に説明します。
概要
DVプログラムとは、米国における民族的ルーツの比率の低い国の国民を対象として抽選で米国永住権を与える制度です。
1994年から開始されており、毎年行われています。
毎年、10月から1か月程度の期間が応募期間とされ、翌年の5月ごろに当選の可否が発表されます。
当選者数
応募は全世界からされ、当選者は年間5万人となっています。
ただ、実際の当選者数はこれよりも多いと予想されています。
当選後は、大使館や領事館にて面接があったり、その他手続きが複雑なため、辞退する人なども多いためだそうです。
応募対象外の国
アメリカ永住権の抽選プログラムには、下記の国で産まれた方は応募できません。
日本で産まれている方は、応募できます。
バングラデシュ、ブラジル、カナダ、中国 (香港特別行政区を含む) 、コロンビア、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ハイチ、ホンジュラス、インド、ジャマイカ、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、韓国、イギリス (北アイルランドは除く) とその海外領土、ベネズエラ、ベトナム
出生国であり、国籍ではありませんので、ご注意ください。
【応募可能な例】
産まれた国:日本
国籍:中国
産まれた国、つまり出生国が日本なので、応募OK。
【応募不可な例】
産まれた国:中国
国籍:日本
産まれた国、つまり出生国が中国なので、応募NG。
当選後の簡単な流れ
運よく当選しても、それで永住権ゲットとは行きません。
①応募(毎年10月中旬から11月中旬頃)
↓
②当選結果確認(翌年5月頃)
↓
③アメリカ大使館・領事館にて面接
↓
④面接に合格したら、永住権ゲット
また、手続きが複雑なため、代行会社に依頼する人も多いようです。
アメリカ永住権抽選プログラムについてもっと知りたい
DVプログラム制度はなぜあるのか
そもそも、なぜこのプログラムを開始したのでしょうか。
過去アメリカへ、特定の国の移民が集中し、移民のバランスに不均衡が生じたため、移民の多様化を目的として、移民の比較的少ない国に対して抽選でグリーンカード(アメリカ永住権)を発行するようになりました。
先にあげた、応募対象外の国の国は、既にアメリカ国内に多くの移民がいるため、対象外とされています。
DVプログラムへの応募資格
アメリカの永住権抽選プログラム(DVプログラム)の概要について分かったところで、今後は、どんな人が応募できるのか見て行きましょう。
条件①
応募対象の国で産まれた人。
日本で産まれた日本人であれば、ここは問題なくOKです。
条件②
教育・職業要件は、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
(a)高校卒業以上であること、又は、
(b)直近5年間のうち2年間の職業経験があり、かつ、当該職業が2年間以上のトレーニングを必要とするものであること
高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)に合格して、その後大学へ行っていなく、かつ条件の(b)を満たしていない場合は、対象となりません。
DVプログラムへの申し込みについて
申し込みは、アメリカの国務省のHPで行いますので、全て英語となります。
語学に自信のないかは、代行会社に依頼した方が、間違いありません。
誤入力をすると、無条件に無効となってしまうようですので、お気を付けください。
必要書類
①6か月以内に撮影した写真 1枚
②パスポートのコピー(電子ファイル)
③オンラインでの基本情報の入力
決して、特別な書類が必要なわけではありませんので、自分で行うことも可能です。
一人何回まで応募できるの?
グリーンカード抽選プログラムは「応募は1人1回まで」で、その年のプログラムには1回しか応募できません。
ただ、落選しても、翌年また応募できます。
抽選申し込み費用はいくら?
代行会社を利用する場合は、1人7,000円~10,000円程度かかるようですが、自分で全て手続きを行う場合は、無料です。グリーンカード抽選プログラム自体には、お金はかかりません。
抽選方法
こちらは、登録された申請者の中から無作為に抽出されるとの事です。
尚、当選者と配偶者、また21歳以下で未婚の子供がいる場合、該当者にも永住権は付与されます。
一応、「無作為抽出」との事ですが、私の知る限り、アメリカ永住権抽選プログラムに当選しまくっている国があります。
その国の当選比率までは分からないのですが、私が知っているだけで、その国の人で当選した人は5人います。
日本人では、当選した方を身近に聞いたことがないので、個人的には、もしかしたら、当選しやすい国があるのではないか、と思っています。
日本人の当選率
それでは、皆さん気になる日本人の当選率を見て行きましょう。
既に人数が確定している過去5年分を載せます。
応募者数 | 当選者数 | 当選確率 | |
2017 | 28098 | 204 | 0.726% |
2018 | 28595 | 263 | 0.920% |
2019 | 24895 | 376 | 1.510% |
2020 | 21674 | 333 | 1.536% |
2021 | 17181 | 532 | 3.096% |
(参照:ベリーベスト法律事務所)
ここで分かる通り、当選率は1-3%とかなり低い確率です。
ですので、アメリカ永住権抽選プログラムに応募する際は、「当たったらラッキー」程度の気持ちで応募しましょう。
代行会社に依頼したら、当選率が上がる、などはありませんので、その点は理解した上で、利用するようにしましょう。
まとめ
今回は、アメリカ永住権抽選プログラムに(グリーンカード抽選プログラム|DVプログラム)についてご紹介しました。
毎年10月中旬ごろから応募開始となるようですので、興味のある方は、事前に情報収集しておくといいでしょう。
参照:アメリカ国務省公式HP